【キットレビュー】 アカデミー 1/48 Su-30MK フランカー

【キットレビュー】 アカデミー 1/48 Su-30MK フランカー

最近、Great Wall Hobby(GWH、グレートウォールホビー)から1/48スケールのSu-27UBが発売されましたが、同キットが登場するまで、永らくSu-27の複座(Su-27UBやSu-30)はアカデミーのキットが最も形状やディテールが優れていました。

今回はそのアカデミーから発売されているSu-30MKというキットを紹介します。

限定版のため、現在は入手が困難となっておりますが、オークションなどで安価に入手できますし、2020年11月現在、Su-30MKを再現できるキットはアカデミーとホビーボスのほぼ2択となりますので、Su-30MKを作りたい方にとっては非常に魅力的な選択肢になると思います。本キットレビューが参考になれば幸いです。

Su-30MKというのは輸出用のマルチロールファイターにつけられた機種名ですが、輸出先によって、Su-30MKI(インドへの輸出用)やSu-30MKM(マレーシアへの輸出用)、Su-30MKK(中国への輸出用)などのいくつかのバリエーションがあります。本キットは輸出を行う際の営業活動に使用するデモンストレーション用の機体の他、中国のSu-30MKKが再現できるキットとなります。

アカデミーの1/48 Su-30MKは、同社のSu-27UBのキットに、Su-27UBとSu-30MKで異なる部分のみ別パーツを追加したものです。

カラーリングは、ブルー迷彩のロシアのデモンストレーション機(青の501番)の他、グレーのロシアのデモンストレーション機(白の502番)、同じくグレーの中国のSu-30MKKの3種類となっています。

キットには、カルトグラフ製の良質なデカールが付属します。

キットに付属するエッチングパーツです。エア・インテークの空気取り入れ口に取り付けるメッシュもエッチングで表現されています。

↑キットの胴体はSu-27UBのパーツです。機首部分を大幅にカットし、Su-30MKの空中給油プローブ付きの機首パーツにコンバートすることで、Su-30MKの形状を再現できるようになっています。

なお、キットにはSu-27UBのパーツも付属しますので、Su-27UBとして製作することも可能です。

胴体の全面に、非常に良好なスジボリ、リベット跡が再現されており、永らく複座型のSu-27の決定版だったのも頷けます。

ただ、一部パネルラインやリベット跡は、実機(Su-27UBやSu-30MK)とは異なっていますので、正確に再現する場合は、修正が必要となります。

↑Su-27UBの機首部分

↑前脚、後脚の脚庫内のディテールはあっさりしている。

↑精巧なパネルラインやリベットが再現されている。ラインの太さや深さ、リベットの大きさや密度は良好です。

↑Su-30MKの空中給油プローブ付きの機首パーツです。Su-27UBの機首部分をカットし、このパーツにコンバートすることで、Su-30MKの形状を再現できるようになっています。

かなり大幅にカットする必要があるため少し手間が掛かります。

コックピット・パネルもSu-30MK用の新規パーツが追加されています。

↑キットには、Su-27UB用のコクピット・パネルも付属するため、Su-27UBとして組み立てることも可能

↑Su-30MK用の風防や、風防前に装着するIRSTのクリアパーツ。

エアインテークや水平尾翼などのパーツです。

エア・インテークは、左右で分割する構成になっています。

脚庫の扉の裏には、凸状のリベット跡が再現されております。

Su-30MKのキットに新規で追加されたパーツで、ソルブツヤECMポッドや、対艦/対レーダーミサイルのKh-31クリプトン、中距離空対空ミサイルのR-77、タイヤ、垂直尾翼先端部のパーツが付属します。

Su-30MKの垂直尾翼は、Su-27UBよりも大型化されており、本キットでは、Su-27UBのキットの先端部を切り離し、別パーツを接着することでSu-30MKの尾翼形状を再現しますが、実機とはリベットの位置やモールドのラインなどが若干異なります。

R-77中距離空対空ミサイルのパーツは、ミサイル胴体部とノズル部の2分割になっています。

主翼の翼端に取り付けるソルブツヤECMポッドのパーツです。

Kh-31クリプトンは胴体とラムジェットエンジンの空気取り入れ口と翼部分のパーツで分割されております。

Su-27UBと同じエンジンノズルです。

↑主翼のフラップは、別パーツ化されており、フラップダウンの状態で組み立てることもできます。

Su-27UB用の空対空ミサイルも付属しております。

垂直尾翼などのパーツです。Su-27UBに付属するパーツと同じものです。

パネルラインやリベット跡がぎっしり表現されていますが、残念ながら、Su-30MKの尾翼のラインやリベット跡とは若干異なります。

キャノピーのパーツです。風防はSu-27UBで使用するものです。

↑ノーズコーンのパーツです。

以上、アカデミーの「1/48 Su-30MK」のキットレビューでした。現状、Su-30MKを再現できるキットはあまりありませんので、Su-30MKを作りたい方にはお勧めのキットです。

アカデミーの1/48 Su-27UBは、以下の記事にて完成作品を紹介しておりますので、完成イメージを知りたい方は是非ご覧ください。

また、各社から発売されている、Su-30MK、Su-27UBのキットを以下に紹介しておきます。



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