今回は、いよいよ機体全体の塗装の様子を紹介していきます。戦闘機模型のカッコよさは、ほぼ機体全体の塗装によって決まると個人的には思っていまして、この機体全体の塗装が最も重要な工程です。
前回の記事はこちら↓
マスキング
胴体を塗装していく前に、脚庫周辺やインテーク内部をマスキングテープでカバーしておきます。
また、キャノピーもマスキングしておきます。
キャノピー前方にあるIRSTは、裏面にハセガワのミラーフィニッシュを貼り付けておきます。
コクピットの塗装
コクピットのHUDやグレアシールドは、エナメル塗料のホワイトをドライブラシで塗装し、褪色感を出しておきます。
パネルラインの下地塗装
まずはじめに、Mr.カラーの14番「ネイビーブルー」を機体のパネルやリベットのラインに沿って塗装していきます。また、パネルやリベットではない部分も、まだら模様になるように塗装しておきます。
胴体の塗装
機体全体の塗装は、薄い色から塗装していくのがセオリーです。
まずは説明書の胴体の下面・上面の指定色の中から、Mr.カラーの323番「ライトブルー」を塗装します。
ライトブルーで1回目の塗装を実施した後の状態が下の写真です。
パネルやリベットのラインとその他の部分でグラデーションがはっきりしていることが分かると思います。この状態でも良いのですが、パネルやリベットのラインを強調しすぎていますので、もう少し落ち着いたグラデーションにするために、同じライトブルーで2回目の塗装を行っていきます。
機体全体の塗装は少しづつ何回かに分けて行い、都度自分のイメージに合っているか確認しながら塗装していきます。
下の写真がライトブルーで2回目の塗装を行った後です。ライトブルーの本来の色をしっかりと出しつつ、パネルやリベットのラインを強調しすぎない程度のグラデーションにしています。
さらに、少しだけ褪色感を出すために、ライトブルーとホワイトを1:1で混ぜ合わせた色で塗装を行っていきます。下の写真が塗装後の状態で、パネルやリベットのラインを極力避けて塗装をしています。(肉眼だと違いが良く分かると思うんですが、写真だとあまり変化したように見えないですね。。)
ただ、このウクライナ空軍の機体は発色の美しい迷彩が特徴なので、あまり褪色感を出しすぎないように注意して塗装を行いました。
しかし、ここまでパネルやリベットのラインに沿って汚しを入れ、若干褪色感を出す前提で塗装してきましたが、なんとなく私が仕上げたいイメージとは違うことにこの段階で気づきました。
私がイメージしていたのは、以下の①のリンクのような汚れや褪色感が目立たないキレイな機体で、②のリンクのような汚れと褪色感が出ている機体ではなかったんです。実機は②のように結構汚れたり褪色感があったりするのでしょうけれど、残念ながら、私が作りたいこの機体のイメージとは違うんですよね。。
① https://www.jetphotos.com/photo/304214
そこで、パネルラインに沿ったシャドーや褪色感のある塗装をやめて、再度、全体を塗装しなおすことにしました。なかなかイメージ通りに塗装するのは難しいですね・・・。
下の写真が塗装後の状態です。これで、やっと1色目が終了です。
次に、2色目と3色目を塗装していくためにマスキングを行います。マスキングテープを切り抜く際の形状パターンを説明書の塗装図を活用して作ります。
この機体の場合、説明書の塗装図の3倍の大きさでしたので塗装図を3倍に拡大コピーします。
マスキングテープを作業マットに貼り付けた後、コピーした塗装図から、マスキングパターンを切り出したい部分を切り抜いて、マスキングテープの上に貼り付けます。そしてパターンに沿って、デザインナイフでカットしていきます。
こんな感じでマスキングパターンが出来上がります。↓
この作業を繰り返して、機体の迷彩パターンでマスキングをしていきます。
マスキングテープを貼り終えた状態です。↓
2色目を塗り終えました。
説明書では、Mr.カラーの31番「軍艦色(1)」で記載がありましたが、32番「軍艦色(2)」の方が実機の色に近いので、32番で塗装を行いました。
3色目のブルーになかなか苦労しました。
エデュアルドの説明書には、このブルーの色に対応するMrカラーの色番号が記載されていないのです。仕方ないので、色々な色を混ぜて、作ることにしました。
80番の「コバルトブルー」に、1番「ホワイト」を若干混ぜた色が近いかと思い、塗装してみましたが、若干紫色が強い印象です。
そこで、更に、34番「スカイブルー」を上から軽く塗装し、以下のような色味にしました。ようやく私のイメージしていた色になったように思います。
最近はシャドーや褪色感を入れる塗装が当たり前になっていたので、なかなか新鮮です。
エンジン周辺の塗装
次にエンジン周辺の塗装を行います。塗装した胴体に金属塗料が付着しないようにマスキングをしっかりしておきます。
下地をMr.カラーの2番「ブラック」で塗装した後、MC218番「アルミ」で塗装します。
次に、タミヤのウェザリングマスターを使用して金属の色合いをつけていきます。パネルごとに色調を変化させるため、複数の色を用いつつ、パネルごとに強弱をつける色を変化させながらウェザリングしていきます。
ウェザリングの途中ですが、墨入れ後のイメージを確認するため、一旦、Mr.カラーのスーパークリアーでトップコートを行い、エナメルのブラックで墨入れをしておきます。
エンジンノズルも同じように、ブラックで下地を塗装した後、MC218「アルミ」で塗装します。更にそのあと、マスキングを行い、MC214「ダークアイアン」で塗装を行います。
アフターバーナーの内部は、ブラックで塗装した後、ホワイトで縞模様ができるように塗装をしておきます。
本日はここまで。
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