今回の記事では、ハセガワ製の1/72 F-14 のコクピット(F-14A、F-14BおよびF-14Dの各タイプ)の製作の様子を紹介していきます。前回の記事はこちらです↓
コクピット:F-14A
F-14Aのコクピットから順番に製作していきます。まずは、コクピットのバスタブやパネルを塗装します。
塗装は①サーフェイサー、②ネイビーブルー(Mr.カラーの14番)、③グレー FS36231(Mr.カラーの317番)の順番で若干ネイビーブルーのグラデーションを残しつつ塗装を行います。
スロットルレバーや、コクピットのディスプレイ部分は塗り分けておきます。
コクピットの計器やサイドパネルはエッチングパーツが用意されています。
一応、デカールも用意されているのですが、デカールで印刷されているボタンなどの位置とエッチングパーツの凹凸の位置がずれることで不自然な表現になってしまうので、塗装で仕上げることにしました。
1/48スケールの場合、スイッチやボタンなどは、エナメル塗料を小さな面相筆で塗装することが多いのですが、今回のキットに付属するエッチングパーツは非常にモールドが細かいため、この方法で塗装するのは至難の業です。
そこで、下地にラッカーのホワイトを塗装したあと、エナメルの黒を塗装し、スイッチやボタンをエナメルの薄め液を付けた爪楊枝で拭き取ることで、スイッチやボタンを表現します。
デカールに勝るとも劣らない非常に繊細な塗り分けができました。個人的にはデカールで表現するよりも模型として精密な印象を受けます。
計器や正面のディスプレイは、エッチングパーツほど繊細なモールドではないため、ボタン類はエナメル塗を上塗りしています。
ただ、かなりモールドが粗いので、部分的にデカールを使用することにしました。
モールドが粗い部分のみに限定してデカールを使用した状態が下の写真です。ディスプレイの部分(緑色の部分)もデカールをカットして貼り付けています。
カルトグラフ製のデカールのため経年劣化もほとんどありませんでした。
コクピットを組み上げると下の写真のような感じになりました。なかなか良い雰囲気です。
ただ、ディスプレイの緑が少し鮮やかな色なので、おもちゃっぽく見えてしまっている気がします。もう少し色のトーンを落とすかもしれません。
コクピット:F-14B
ハセガワのF-14BのコクピットはF-14Aと全く同じです。(実機では後席のディスプレイの形状がF-14Aとは異なりますが、キットでは再現されていません。)
F-14Aと同じ要領で塗装をすれば良いのですが、F-14Aではディスプレイはデカールで表現しましたが今回は塗装で仕上げます。(なぜなら、付属していたデカールのディスプレイの色が変な色だったからです。)
まずはじめに、ディスプレイを緑色で塗装します。塗装しない部分はマスキングで覆っておきます。
次に、ディスプレイをマスキングで覆い、ディスプレイ周辺をつや消しブラックで塗装します。
ボタン類はエナメル塗料のホワイトを使用し面相筆で点付けしていきます。
塗装終了後デカールを貼っていく際に一つ問題がありました。キットに付属するデカールが経年劣化で使用できなくなっていたのです。F-14Bの製作に使用したプーキンドッグスのキットは2005年発売のものなので無理もありません。
そこで、マイクロスケールのリキッドデカールフィルムを使用します。このアイテムは、古いヒビ割れて使えない水転写デカールの表面に塗ることでデカールの表面を保護し、水に浮かべた際にデカールがばらばらになるのを防いでくれます。
リキッドデカールフィルムを筆でデカールの表面に塗ります。1回塗るだけでは効果が十分でない可能性があるため2、3回に分けて塗り、塗った後はしばらく(10分ほど)乾かします。
リキッドデカールフィルムを塗った後は、劣化していたデカールでしたが、問題なく使用できるようになりました。
F-14Bのコクピットを組み上げた状態です。F-14Aと比較してディスプレイの色も鮮やかすぎず良い感じに仕上がりました。
コクピット:F-14D
製作中
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